〔インタヴュー〕宮崎義仁監督(日本卓球協会ナショナルチーム男子)
――松下浩二選手が、以前、ドイツのブンデスリーガ〔全国リーグ〕で活躍していましたね。どうして、フランスやイギリスではなく、ドイツなのでしょうか? そして、水谷隼・岸川聖也・高木和卓・坂本竜介といった選手は、まだ20歳にもなっていないのですが、そんなに若くしてドイツを活動の場にしている理由は何なのでしょうか?

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宮崎監督 それには二つの理由があります。
まず第一に、ドイツに信用のできるコーチがいること。5年前からナショナルチームのコーチを務めているマリオ・アミズィッチ。彼の指導のもと、若い選手が着実に育っている。そのため、私が直接選手を見られなくても、マリオコーチに安心して選手を任せられるのです。この信頼関係は非常に大切です。
次の理由として、ドイツという環境でしょう。国によってスタイルが違います。日本では同じスタイルでの試合しか行えない。それでは海外では通用しない。けれども、ここドイツはそうではなくて、いろいろな国の選手がブンデスリーガでしのぎを削って戦っている。そういう中で海外のスタイルに対処できるようになってもらうために、選手をドイツに送っているのです。
――水谷隼・岸川聖也・高木和卓選手は、現役の高校生ですよね。どうして、そんなに早い段階で、ここドイツのブンデスリーガでプレイしているのでしょうか?
宮崎監督 知っていますか? どうして中国があんなに強いのか? 中国では、プロになるのが12歳からなんですよ。ドイツで15歳。そして韓国では18歳。
日本は何歳かご存知ですか? プロになるのは大学を出てからの22歳。この差は歴然としています。もちろん、学業と卓球の両立は、すばらしいことなのですが、やはり、12歳でプロになった選手と、大学を卒業してからの選手の練習量の差は、そう簡単に埋められるものではないです。そういったことから、少しでも早くプロとして活躍してもらえるよう、若い選手にドイツにプレイしてもらっているのです。
――彼らは日本の高校をどうしているのでしょう?
宮崎監督 彼らは、日本の高校に在学していますよ。
――毎日、日本の学校に行くことは不可能ですが、いったいどうやって卒業するのですか?
宮崎監督 日本でも数校の高校が、選手が海外で活躍することを認めているため、選手が、ここドイツにいながらも日本の高校を卒業できるのです。
