「首相のステーキ」が食べられるレストラン――シュヴァルツァー・ハーン

ダイデスハイムの旧市庁舎。レストランの向かい側にある。現在はワイン文化博物館となっている。
〔首相のステーキ〕
さて、コール氏の一番のお気に入りは、ここプファルツの名物「ザウマーゲン(Saumagen)」である。コール氏が喜んで食したために、「首相のステーキ」の異名を取るようになったほどの好物である。
ところで、この「ザウマーゲン」という名前。初めて耳にする人は、必ず、
「何それ? 食べられるものなの?」
と聞いてくる。
それもそのはず、直訳すれば「牝豚の胃袋」になるので、内臓を想像してしまい、ドイツ語がわかる人なら気持ち悪がるのも当然のこと。
ところが、一口食べてみると、それまでの疑心暗鬼もどこへやら、とてもおいしい。油っぽいものが苦手な日本人にも問題なく食べきることができ、「注文してよかった!」と思える一皿である。
この料理は、その名の通り豚の胃袋の外皮を使い、中に小口切り・ミンチの豚肉・じゃがいも・たまねぎ・香料を詰めて、3~4時間かけて蒸しあげた、いわばジャンボ・ソーセージである。このザウマーゲンが輪切りとなって、ワイン・ザウアークラウト(Weinsauerkraut、キャベツに白ワインを加えて漬けたもの)や、生クリーム入りのとろけるようなマッシュ・ポテトなどとともに出てくる。
